泉山の研究

泉山の研究 · 29日 7月 2019
碧翠工房/傳承舘の西原章は、初期の有田のやきもの(初期伊万里)が、好きなのです。陶土が不安定だし、釉薬もそうだし、窯の温度にしても同様で、試行錯誤の様子が見て取れて面白い。そして、ものが造れる喜びと挑戦する気迫は、見る者を圧倒する力を持っている様に思います。例えて言うならば、天草陶石の土は姫で、泉山の土は野武士。荒々しさの中に繊細さと力強さを兼ね備えた(黒沢明の7人の侍のイメージ)胎土と言えるのではないでしょうか。その泉山に、真向から向き合い本質を探る旅をして来ました。まだ道の途中ですが、泉山の第一話として6年間をお伝えします。
泉山の研究 · 20日 7月 2019
泉山磁石場は昔からある、しきたり通りに10町7山の代表により管轄され、磁石場組合の名の下、有田町町長が理事長を、組合長が議長を務め運営されている。よって、磁石場への出入りには、町の許可が必要とされる。もちろん、場内の石及び磁土を持ち出すもの許可がいるし、価格も決まっています。又、採石し搬出する業者も決まっています...
泉山の研究 · 20日 7月 2019
   有田を離れて、この地を見てみると磁器発祥の地と 言うものの、泉山は忘れ去られ過去の遺産と化し、研究者も居らず「泉山では、焼き物は出来ない。もう掘り尽して 成形できる磁石は無い」と結論付けていました。研究機関の研究者も学芸員も、窯業関係者もしかりの状態でした。 では、と思い調査を進めると、泉山磁石場に興味を持ち、...
泉山の研究 · 20日 7月 2019
2018年の10月に、NHKのブラタモリで有田が取り上げられました。碧翠工房では、研究している対象が取り上げられるのは、とても嬉しく拝見しました。20日の泉山の放映について、ちょつと首を突っ込み(ブラタモリのその後)と題し、私なりの追加情報をと思います。タモリさんが、軟らかい土を触っている処がありましたが、あれは、磁器の粘土成分のセリサイトと言う鉱物でして、泉山採石場の母岩には、数本の亀裂が存在しており、その亀裂には粘土鉱物が、充満しています。泉山(1)で紹介した、古文書にも出て来る「ぎち土」であろうと思われます。泉山磁石場には、量として少ないですが存在しています。又、流紋岩を圧力鍋で煮る場面があったと思いますが、地下からの熱水により陶石に変化するのですが、その時の熱水温度は260~280℃と言われています。水は100℃で沸騰するはずですが・・・泉山採石場の母岩は、地上に噴出する事なく、固定化しているので、地下の熱水は出口が無いのです。地下からは、熱水の供給が続きますので、圧力が上昇して行きます。これが、圧力鍋を使われた理由だと、想像します。地元、有田の陶工で、専門は造るほうなので上手く説明出来てないと、思いますが参考になれば幸いです。画像は、亀裂の部分です。
泉山の研究 · 17日 7月 2019
   泉山は、佐賀県有田町の北東に位置し、磁器発祥の地となった窯業の原料となる、陶石がある鉱山です。ここで産出される陶石は、その地名を冠に、泉山陶石と命名されました。この地域は約3000万年の杵島層群の堆積岩が分布していましたが、240~290万年前に有田流紋岩が、堆積岩をおおって噴出し、有田から伊万里にかけて広く鋭角な岩山を形成しました。ただ今回の主役である泉山は、地上に噴出する事なく、地下でドーム状に固化した岩体と考えられています。地上に噴出していたら、陶石は生成されず、有田は今も山峡の地だったのかも知れません。なぜなら、地下で固化した岩体に、50万年後新たな変化が起こります。それは、地熱活動で循環してきた地下熱水(今で言う、温泉)が、泉山岩体の下で上昇し、岩体と接触し大きな変化が起こったのです。流紋岩が、陶石に変化して行く瞬間でした。